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新たな年へ一筆に思いを託す

 

 今回取材を引き受けてくださった上久保小学校で行われたのは、【書き初め】。

 書き初めとは、年に一度行われる日本の正月行事で、年の初めに文字や絵を書くこと。新年の抱負や目標、祈願をしたためることが多い。

≪今回の主なねらい≫

 ① 新しい年への心構えを文字に託し、表す

 ② 毛筆学習の発展として、条幅半紙に大きな文字をのびのびと表す

 ③ 手本をよく見て、気をつけるところについて先生の説明をよく聞き、分かったことを集中して文字に表す

 ④ みんなと一緒に学習活動に参加する

 2013年1月18日に第1回の書き初めが行われ、今年で10回目となる。国語の授業の一環として行われている毛筆学習は、3~6年生を対象としているため、今回の書き初めもこの4学年で2日間実施された。取材日前日は、3年生と5年生、取材日当日は4年生と6年生が挑戦した。

 まずは6年生!

 準備から始まり、

 講師の佐々木雄夫さんに挨拶し、佐々木さんが課題【夢の実現】の手本を書きながら、「ここはしっかりとめましょう」など注意点を1つ1つ丁寧に説明していく。

 佐々木さんの説明に「はい」と返事をしながら手本に真剣な眼差しを向ける児童たち。

 いざ、書き初めに挑戦!

【夢の】まで書き終えると半紙をずらして文鎮を置き、【実現】を書き始める。

 私語はなく、真剣な表情で課題を2枚書きあげていく。

 無事書き終えると、児童たちは大きな声で「はい、お願いします」と手を挙げ、佐々木さんは、児童1人1人に向き合いながらより優れた1枚を選んでいく。

 選ばれた1枚に、学年と名前を書く。

 その後、作品が所定の場所へ続々と集まり…

 ずらりと並んだ。

 佐々木さんは、クラスごとに金賞1名、銀賞2名、銅賞3名を選んでいく。審査中の佐々木さんの表情も真剣そのもの。

 先生から入賞した6名が発表され、児童たちの拍手を受けながら前へ。

 まずは賞に選ばれた6名で写真撮影。みんなとっても良い笑顔。

 クラスごとに写真撮影。上久保小学校での最後の書き初めを終え、堂々と誇らしげに見えた。

金賞に選ばれた吉田ひまりさん

「太く元気よく書くことに気をつけた。特に夢を大きく書いた。」

大坪広樹さん

「とめ・はね・はらいに気をつけた。今までで一番上手に書けた。」

 入れかわりに書き初めをする4年生が気持ちよく使用できるよう、後片付け。墨で汚れた箇所を拭いたり、半紙の下に敷く新聞紙を綺麗に並べたり、自主的に行っていた。

 続いて4年生!

 6年生同様、講師の佐々木先生に挨拶をし、課題【美しい心】の注意点を聞く。

 次に、半紙を折る作業をする。佐々木さんは、折り方の説明をしながら「ここに【美】を書きますよ」と補足していった。

 しかし、児童たちは「これどうするの?」「なんか違うような気がする」と折るのに四苦八苦。担任の先生たちも一緒になり、なんとか折り終えた。

 いざ、挑戦!

 写真撮影のため近づくと、手が止まってしまう子が…。集中力を途切れさせてしまい、申し訳なかったです。

 また、書いている途中で手本を見に行く児童たち。書くのをイメージしながら真剣に見つめていた。

 1枚書き終えると、隣のお友達に「どうかな?」と話しかけている児童がちらほら。和気あいあいとほっこりする時間帯もあったが、再度書き始めると…

 集中して2枚を書きあげた。佐々木さんにより素晴らしい1枚を選んでもらい、名前を書いて完成。

 佐々木さんの審査中に書き初めの感想を聞いてみた。

種市玲夢さん

「とめ・はね・はらいに気をつけた。 来年も頑張りたい。」

笹川智帆さん

「とめ・はね・はらいに気をつけて、きれいに書けた。来年も丁寧に書きたい。」

山本一護さん

「とめ・はねに気をつけて書いた。来年はもっと上手に書きたい。」

中嶋心海さん

「お手本を見ながらとめ・はね・はらいに気をつけて上手に書けた。」

野田頭拓人さん

「久しぶりで上手に書けなかったけれど、満足している。」

 賞に選ばれた6人で写真撮影。とても嬉しそう。

 クラスごとに写真撮影。みんな満足そうに堂々としていた。

 佐々木さんに「ありがとうございました」とお礼のあいさつをして書き初めは無事終了した。

上久保小学校では、書き初めのほかにも独自の取り組みがある。

 ①基礎・基本

  朝の時間に計算などの反復練習をする時間。なんと校長先生も赤ペンと青ペンを持ってサポートしている。

 ②縄跳びタイム

  昼休みに体力づくりの一環として実施しており、こちらにも校長先生は参加し、二重跳びのコツを6年生に

  習っているようだ。

 ③笑顔で迎え、笑顔で帰す

  上記をモットーに登下校時は先生が必ず玄関に立ち、見送っている。

 そんな中、書き初め当日に実施されていたのが、【コース別集団下校訓練(指導)】だ。過去に児童がマンホールに落ちた事故があり、また学校近くに交通量の多い交差点もあるため、安全に下校できるよう下校ルートをいくつかコースに分け、1~6年生でコース別のグループが編成されている。

 まず、コース別に分かれて集合する。

 集合後、6年生の代表者が、

 「歩道橋は滑りやすくなっているので、手すりにつかまりましょう」

 「つららは危険なのでそばに近づかないようにしましょう」

 現在の雪の状況等を踏まえ、写真を見せながら説明をした。 その後、先生が補足した。

 冬は、危険な場所を確認する安全指導を行う。春になると1年生が仲間入り。実際に外を歩き、危ない箇所を見て意識を高めているそうだ。

 上久保小学校で様々なことを学んだ6年生は、文字通り【夢の実現】のため、新たなステージへ羽ばたいていくのだろう。

 4年生のみなさん、来年の書き初めも頑張ってください。

 取材にご協力いただき、ありがとうございました。